教育学部長からの挨拶・メッセージ

教育学部長・教育学研究科長 海野 孝

教育学部長・教育学研究科長 渡邊 弘2011年3月11日の東日本大地震は世界でもまれにみる巨大地震であり、大津波による被害と東京電力福島第一原発のトラブルが発生しました。当時の被災地の様子がTVを通して世界各地に伝えられましたが、そこには大被害にあっても我欲を捨てて思いやりを忘れず、懸命に生きる人々の姿がありました。そして、これが日本人の底力として大きな反響を呼びました。改めてわが国の教育水準の高さと広さを誇りに思うとともに、今後の教育に携わる若い指導者の育成に教職員が一丸となって取り組む必要があると考えています。

今、就職難の時代にあることはご承知のとおりです。このような時代に遭遇した自分たちを哀れに思っている人もいることと思います。しかし、時代のせい、世の中のせいにばかりしていても何も始まりません。困難に対して、自分のできることを考え工夫して前に進むべきでしょう。大学においては、授業はもちろんのこと、課外活動なりボランティア活動にも積極的に取り組んで、自分の人間力を大いに高めていってください。

宇都宮大学教育学部は、1873(明治6)年に開校された類似師範学校を前身とする歴史ある学部です。戦後になり1949(昭和24)年の新制総合大学・宇都宮大学が発足し学芸学部が設置され、その後1967(昭和41)年には現在の教育学部と名称を変えて今日に至っています。

このような伝統ある教育学部は現在、教員養成を目的とする「学校教育教員養成課程」(定員150名)と、自己設計による柔軟な履修を通して自己開発を目指す「総合人間形成課程」(定員60名)の2つの課程で構成されています。後者は2009(平成21)年からスタ−トした新しい課程です。

次に、宇都宮大学教育学部の魅力ある点をご紹介します。まず第1は、少人数専攻・コ−スでのきめ細かで丁寧な指導が受けられるということです。教員1人あたり学生数は、平均して約2.3人となっています。そのために教員との距離も身近に感じられ、学生の学業面や生活面などさまざまなことについて懇切丁寧に対応します。第2は、多様な専門分野の教員スタッフと設備がそろっているということです。幅広い教養が学べると同時に、専門的な内容も深く学ぶことができます。併せて、小学校、中学校、高等学校の免許だけではなく、幼稚園や保育士などの複数の免許も取得できます。第3は、学校教育のみならず、人間発達領域・言語文化領域・地域公共領域・環境創造領域・芸術文化領域・スポ−ツ健康領域など、時代の求める学際的な分野を学ぶことができるということです。第4は、県や市町との連携協力体制が充実しており、学生が教育実践インタ−ンシップや学校支援ボランティアなど、校外に出て子どもたちと活動する環境が充実しているということです。

さらに、学部の上には大学院教育学研究科修士課程が設置されています。その中には、4つの専攻(学校教育専攻、特別支援教育専攻、カリキュラム開発専攻、教科教育専攻)があり、さらに13の専修に分かれています。学部の新卒者を新しい学校づくりの有力な一員となるような教員養成を実施し、また現職教員を対象としたスク−ルリ−ダ−の育成にも力を入れています。

最後に、教育学部は附属施設も充実しています。「教育実践総合センタ−」ですが、同センタ−は4部門(教育工学部門、教育臨床部門、地域連携部門、教職実践部門)から成り立っています。教育工学部門では、主に学習指導に教育機器を活用して、授業を効果的に行うための教育技術や教材の開発などを実践的に学習します。教育臨床部門では、不登校やいじめなどの問題をはじめとした子どもの心の問題の解決や、児童生徒の問題行動の原因探究や発達プログラムの開発、特別活動、生徒指導などの教育・研究・実践も行っています。そして地域連携部門では、学生のための学校支援ボランティアや教育実践インタ−ンシップ、さらには現職教員の研修や学校の校内研修などへの大学教員の派遣などを積極的に行っています。教職実践部門は平成22年度より新しく設立された部門です。学生の教職への関心や実践力を高めるためにさらなる支援をし、4年次後期に行われる「教職実践演習」などを通しての教員養成の質保証を目指し、動き出しています。

教育や人間に興味関心がある方はどなたでも、ぜひ一度宇都宮大学教育学部にお越しいただきたいと思います。